桜舞う木の下で


「え〜…後で、西川と仁川は職員室くるように。じゃ、ホームルーム終わります」
「は…」
「後で一緒に行こうね!!」


やけにハイテンションの愛ちゃん。
当たり前か…。
好きな人に呼ばれれば。


「いこっ!!」
「ちょ…」


愛ちゃんに手を引っ張られて走る廊下。
あの時もそうだったなぁ…って。
先生と走った廊下。
先生と遅刻した授業。

私の中には、くっきり鮮明に残されてるから。


「瀬川先生!!」
「あっ…」


手招きしてる先生をみて、愛ちゃんが、可愛いって私の耳元で言ってきた。


「何?」
「俺と、隆祐で考えたんだけど、イブにさ…仁川と愛美も入れて4人でクリスマスパーティーしようって話があるんだけど…?」


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