恋愛倶楽部 -love-

◆そして、さよなら






【俺らは、友達でいよう。仲間にはなれなくても】


最初から、凪兎はわかっていたのかもしれない。

あたしたちの関係も、こうなることも。



【俺はけっこうあんたのこと知ってるつもりだったけど、話してみると違った】


以前から知っていたのかもしれない。

あたしのことを。



闇紫苑には、


【まだ好きなら、伝えれば?もうすぐ、ちゃんと会わせてあげられるかもしれない】


亜蓮がいるから。


黎緒先輩が言っていたように、確実にあたしは亜蓮に近づいている。

もうすぐ、会わなきゃいけない時が来るんだ。



凪兎は、亜蓮と“仲間”なんだよね?

あたしとは、どうやったって“敵”なんでしょ?



【今日で終わり】


それは、なんのために?

あたしたちの関係が、いけないの?



【裏切り者は、蘭さんじゃないかな】


裏切り者、か。


ひょっとしたら黎緒先輩は、ずっと前から気づいてたんじゃないのかな。

今こうして紅珠沙が闇紫苑を攻めようと計画することも。

あたしがそれを止めようとすることも。

そのために、闇紫苑の人に──亜蓮に会いに行くことも。



それから、凪兎のことも全部。





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