異 常 嗜 好 。






「・・・澪、」



澪の名前を呼んで
体の向きを変えて
あたしは澪にキスをした



「・・・澪があたしを抱かなかったのは
あたしへの罪悪感なんでしょ?

それってつまり
あたしのこと、そんな軽い気持ちで
抱いちゃだめだって
大事にしてくれてたんじゃないの?」



そう言うと澪はあたしから少し目を逸らして
申し訳なさそうに言った



「・・・でも、お前は
俺に抱かれたかったんやろ?」


そんな澪を今度はあたしから
抱き締めて答えた




「“抱かれたかった”じゃなくて、
“抱かれたい”んだよ」






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