(笑)なんですけど。

抱きつく美少女を振り切り、教室から出る。


後ろでなんか言ってるけどシカト。

あの子、恐い。



教室に戻ると、机に突っ伏しているさち。

『サチ??
まだいたのかよ?』


もうとっくに帰ってると思ってた。


「…ごめんなさい。」


俺の声で起きたと思ったら、なぜか謝罪の一言。



『…何に対して??』

「自分の思考回路。」



そう言って俺を見上げてくるさちは、寝起きだからか、寂しく震える子犬のようだ。


『なんだそれ。
…ほら、帰んぞ。』

抱き締めたくなる、そんな表情にときめいてる俺。



「ミツキの上から目線ムカつく。」


まぁ、一瞬でときめき飛んでいっちゃったけど。




俺の淡い心情を知るわけもなく、今日も我が道をいく彼女に、

相も変わらず絶賛片想い中。




END.




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