晒し神

捜査室

「どう思います?唯さん」
頭を傾げながら、市毛が聞いてきた

「どうって...書き込んでいる晒し神が、書き込んだ数だけ居るということでしょ、別人として」
ボールペンで資料をペチペチ叩きながら答えた

「何か気持ち悪いですよねぇ、書き込んだと思われる、プロバイダー契約者達は、調べてみても何の関連性もないって」

「これはもしかして、コレですか?」
幽霊の真似をしながら市毛が笑った

「んな訳あるか!」
言いながら「パン!」と、横に居る市毛の尻を叩いた

「なにか絶対にあるよ!」
自分に言い聞かせるように唯は言った

巷では新しい「都市伝説」として「晒し神」の正体がいろいろと囁かれた

「晒し神」の、普通は有り得ない、広範囲の「個人の情報」を即座に書き込む特徴として

・何かの恨みを残して、死んだ人が書き込んでいる(幽霊説)

・よく根拠の解らない(宇宙人説)

・ネットに本当に神が光臨したとする(神様説)


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