晒し神
部屋に駆け込み、自分の書き込んだスレッドを見た真治は青ざめた。

いろいろ書き込まれた中にそれはあった。

「猫殺し ○○県××市△-△-△ 青い屋根 二階建て 近くに公園」 晒し神

心臓が一瞬凍りついた
と、同時に「IPアドレス、抜かれた?」などと思ったが、逆にゾッとした。

猫の書き込みは、週に二度ほど行く、ネットカフェから書き込んだものだし、もしIPを抜かれたとしても、ネットカフェが晒されるなら解るが、自分の家の住所などわかるわけが無い。
まして自宅の特徴などありえない!。

「近所の誰かに見られたのか?」
その時に思いを巡らせるが、誰もいなかったハズ

いや、いない。辺りを見回し、人気が居ない事を確認してる。

「何だよ!コレ!ちくしょ~!」

得体の知れない誰かに、自分を曝け出される恐怖を覚えながら、マウスホイールを下に下げていくと、一文、一文に目が釘付けになった。

「こいつの写真ないのか?」「知り合いが近所にいる」「探し出せ!」等々

窓から外を見ると、親が呼んだらしい警察が、パトカーでいつの間にか来ていた。

その後ろで、デジカメや携帯で家を撮影する、数人の見知らぬ若者たちに言い知れぬ旋律を覚えた。
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