恋 愛 小 説 。


休み時間に山本涼の机に秋元万由とあたし、仲沢佳奈で集まってた。あたしが涼のことを好きだってことは親友の万由にも言ってない。

「仲沢、アレやってアレ!目玉おやじのモノマネ!!」

涼があたしに言う。

「おい鬼太郎っ」
「似てる似てる~!」

万由と涼が笑う

「お、ミッキーじゃん!」
涼があたしを見てそう言った
ミッキーのモノマネをしろということなんだろう。

「ん?なんだい?僕はミッキー!」
声を高くして言うと、万由と涼はさっき以上にケラケラ笑いだした。

あたしは女の子失格だと思う。だって普通、好きな人を前にしてこんなことしない。

休み時間終了のチャイムが鳴り、あたしと万由は自分の席に戻った。


放課後。万由は生徒会に行って、あたしは涼と教室に二人っきりになった。涼の前の席の人の椅子を涼の机の方に向かせ、涼と向き合うように座った。

「涼さー、好きな人いんの?」
「お前はホントにおもしろいな~なぁミッキーさ「あたしが急に女の子らしくなっちゃったら、
あたしが急に、口数少なくなって照れたりしたら、涼はどうなる?」

あたしがいきなりそう言うと
涼は少し黙って「うん」と言ってから「ごめんな、」と言うとあたしの頭をくしゃくしゃと撫でて帰ってしまった。

「へへ……っ、」

あたしは笑おうとしたけれど、どうしても喉が苦しくなって、涼に撫でられたところの髪の毛を くしゃ と軽くつかみ、一人で泣いた




ごめん、好き。




(お、万由。プリとったんだ?)(うんっ!見る?)(どれどれ…万由)(ん?)(この落書きの山本万由って?)(あ、あたし涼と付き合いはじめたんだ~)




< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop