Hell.She.Love

現実

雷神、風神が死神法王の剣を持ち帰った後、韋駄天が今までの学校での出来事や明日の予定などを話始めた。


「真一、明日学校休みだから昼から美由紀とデートの約束してるから遅れないように行けよ」


「ええーっ!なんだよ、韋駄天君そんな事は僕に相談してからにしてよ」


「ハハハ、そう言うな。俺は俺で真一の事を思ってやった事だからいいじゃねぇか」


それから待ち合わせ場所と時間を告げると韋駄天はさっさと天界へと飛び去った。


そして、当日。


真一は時間丁度に待ち合わせ場所に行くと美由紀は先に来て待っていた。


「あ、ごめんごめん!待った?」


「ぜんぜん、さっき来たところよ」


「こ、これからどこ行こうか」


「やだー、高島君。デスバンク2の映画行こうって誘ったくせに~」


「あっ、そうだった。そうだった。最近物忘れがひどいんだよな~」


「何いってるのよ!も~!あっ、急がないと始まっちゃうよ」


真一にとって初めてのデートだった。


韋駄天君ありがとう。心の中で感謝する真一であった。


映画が始まり、薄暗くなって手と手が触れ合った時、真一は勇気を出して美由紀の手を握った。


怖い場面になるとキャッと言ってしがみ付いてくる美由紀の顔がほんの10cm近くまで接近して来る。真一はドキドキして映画どころではなかった。


映画が終わって、ファーストフードを食べながら・・・・・


「さっきの映画怖かったよね?」


「あ、う、うん」


「高島君怖くなかった?」


「僕、慣れてるから・・・・いや、いつも見慣れてるから」


「そうなんだ、いつも怖い番組とか見てるんだ」


「う、うん」


真一は空返事をしながら昨夜の死闘を思い出していた。・・・・昨日、本当に死ぬ所だったんだよな・・・・・・


「高島君、死神って本当にいると思う?」


「いるよ、絶対!いや、いるかも・・・知れないよ」


「なんか、今日の高島君て変ね~」


「と、ところでさ。どうして僕とデートしてくれたの?」


「さあ、どうしてかな~?それよりさ~どうして誘ってくれたの?」












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