-aitai-

総悟-side-




「あーぁ、たりぃ。真山お前も補習だろ?」


放課後相談室に行く前に、同じクラスの真山に話しかけた。



正直、こいつの頭も俺と同じくらいだ。



「あ、総悟補習かよ。残念だが俺はギリギリ課題間に合った。まぁ、ドンマイだな♪はっはっはー!」



は?まじかよ‥‥‥。

こんなバカでも補習なし?

しかも、軽く腹立つ。



「どうせ、誰かのうつしたんだろ。」


「げっ、山本には言うなよ。」


本当にうつしたのかよ‥‥‥。


「へいへい。じゃあ俺行ってくるわ。」



「え、総悟が補習行くなんてめずらしいじゃん。」




「まぁな。事情があんだよ。」



プリント100枚さえなければ‥‥。




「事情ね。がんばれよ、じゃな。」



「おう。」



乗り気がしないまま俺は相談室へ向かった。




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