いぢわる王子様
ラスト、もう1回だけ。


そう思い、再び携帯電話をかかげた……その瞬間。


私の目の前に何か真っ黒なものが落ちてきた。


カメラに移った異物に首をかしげる暇なく、ガコンッ!!と何かが地面に当たる激しい音。


「なに!?」


慌てて携帯電話をしまい、見たものは……。


「ゴミ……箱?」


クラスにひとつ、必ず置いてある大き目のゴミ箱だった。


中のゴミが辺りにちらばっている。
< 95 / 403 >

この作品をシェア

pagetop