地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
さっきより、少しだけ長いキス。

離れると……。

「りー……好き。大好き」

耳元で甘く囁く。

キスと大好きって言葉を繰り返した。


次第に……あたしからキスしてたのに、陸の方が激しく求めてくる。

触れるだけのキスが、体に力が入らないほどになった。

ズルズルと、その場にふたりで座り込む。


そういえば……最近こんな風に、ふたりだけの時間がなかった。

いつも近くには、繭ちゃんがいるし。

陸は大学と社長の仕事で忙しかったもん。


キスもエッチもしてないし、ゆっくり会うこともなかったから、不安にさせてたのかなぁ……?



――プチン……

「え?」

何かを外すような音が聞こえたので、少しだけ閉じていた目を開いた。
< 27 / 622 >

この作品をシェア

pagetop