地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
そして、一旦話を終わらせて料理を再開する。

陸が包丁が握れないとわかったので、お米を洗ってもらうことにした。

他にも、簡単で繭ちゃんにもできるようなことばかりを頼んだ。


その初めに、ザルに、3合のお米を入れて、渡したんだけど───……。



災害が起きた。



「ギャアアア陸!?お米何で洗ったの!?」

「あ?そこの洗剤だけど?」

「なんで包丁が床に刺さってるのぉ〜!?」

「……知らね」

「ギャアアア!!鍋から火がッ!!」


陸がやったことすべて、災難になっていた。


「……もう何もしないで」

自分の彼氏が、ここまで料理オンチだとは知らなかったわ……。

「じゃ、くっついてていーか?」

「うん。それ以外には、何もしないで」

そういうと、嬉しそうな表情であたしの後ろから抱き着いてくる陸。


この男を、一生……キッチンに立たせてはいけない。

そうしないと……キッチン内が被災地になっちゃう。


そう考えながら、悲惨なキッチンの片付けと、今夜の夕飯作りをした……。
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