地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
陸にバレないように、小さくため息をつく。

見た目は大人……中身は子供だな。

まぁ……そういう陸もキライじゃないけど。


「今度、陸が好きな料理たくさん作るから許してよ」


「ね?」というように、首を傾げた。

それでも……プーっと膨れっ面の陸。

機嫌は直りません。



「杏……この頃繭とばっか遊んでるし、俺放置?」


突然、膨れっ面からシュンと悲しげな表情になる。

子犬の耳が垂れたみたいな感じ。

……またまた甘えん坊陸くんになりました。


「なぁ……本当に、俺のこと好き?」


グイッと腰を陸の方へ引き寄せられる。

数センチ先には、あたしを映した色素の薄いキレイな目。

息もかかるくらいに近い距離。
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