地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー






そして――――――。



秘密を話してくれた……ばあちゃんは、続けてこういった。





「だからね、杏樹ちゃん。あなたが、もし困ったりしたり、助けてほしいと思うことがあれば……いつでも、頼ってきなさい。じいちゃんにはできなくても、私ならできるから」


「いいの?」


ばあちゃんに抱っこされながら、問いかける。



「いいに決まってるじゃない。あなたは私のかわいい孫なんだから」


ニッコリと笑うばあちゃんに、


「うんっ! わかった!」


笑顔で頷いたんだ――――……。




柔らかい声で、ばあちゃんは言ったんだ。



――――“「私は、いつまでも京都で待ってるからね」”






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