地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
ここどこ?

目を明るいところに慣らすため、瞬きを繰り返した。


ようやく目を開けて、驚く。

あたしがいるのは、襲われた公園のトイレではなく。

どこかの……古びた倉庫だった。

近くには、鉄材などが転がっている。



そして、あたしの少し離れたところの真正面には。


ある人が立っていた。







その人は―――……。


『た、橘くん!?』



橘 修平。


その人だった。


会長たちに会うまで、一緒にカフェテリアにいた人。




彼の名前を叫んだつもりだったのに、声が出ない。


その原因は、口に張られているガムテープ。





なんで彼がここに!?


ちょっと、どういうこと!?




「杏樹? やっと俺の元に来たね。もう君は、俺のモノだよ?」



何言ってんの、この人。


そう言った橘くんは、あたしの方に向かって歩いてくる。


怖い!



本能で身の危険を感じた。

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