地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
体は固まり、目を見開いてヤツを凝視する。

なんて、言ったの?



「丑の刻参りってヤツを調べて、準備して。最初は難しそうだったけど、あれ、楽勝だったな? ただ、滝本の体調が崩れねーんだよなぁ……」



橘は、「呪詛失敗したんかな?」などとほざいていた。



あたしの心の中での口が、ものすっごく悪くなってきているんだけど。


それは、ヤツのせい。



ありえない。


コイツだったんだ。


あたしの陸に……大事な閻魔大王に呪詛かけたの。


こんな身近にいたんだね。




許さない。

絶対に。


もう……誰が止めようとも。




コイツだけは、ただじゃおかない。



静かに、心を鎮めて……決意する。



橘は陸に対する呪詛の話を自慢げに語っていた。




「俺、本物の陰陽師にでもなれんじゃねーの?」とか。


「俺は最強だ」など。





しばらくして……。



あたしに自慢して、気分がよくなったらしい橘は、なにやら……パソコンとカメラを大きなボストンバックから取り出す。


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