バケバケ

5.もしかして…





5.もしかして





いねーじゃん!


どこ行ったんだよ、あのクソガキ。




校舎に入り込んだ俺は早速タイキを探し始めた。


とりあえず校舎内に侵入。


俺がバケバケっていってもここの園児には俺が見える可能性がある。


だから慎重に探さなくてはいけない。


幸いさっきの雨をきっかけに園児も先生も教室の中だ。


廊下から見つからないように教室を1個ずつ覗く。


そういや、タイキ…ユリ組とか言ってたな…年長の…


今いるのは2階。


ここにユリ組はない。


ってことは…上だな。




正面に大きなステンドグラスがある階段を昇る。


赤絨毯の廊下の一番奥に、ユリ組と書かれた看板が見えた。


ここだな?




モモ組、キク組の前を通り過ぎてユリ組に向かう。




「あーっ!」


「!!?」


な、なんだ!?




振り返ると1人の園児が目を丸くしてこっちを指差していた。


「あ……」


み、見つかった!




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