バケバケ
次の日。
「おい、…おい!」
誰かが私の体を激しく揺すった。
んー、頭がくらくらする。
「起きろ、洋子!」
「んー?」
目を開けると目の前にシイの顔があった。
「ぎゃっ!」
「ぎゃっ!…じゃねぇよ。早く顔洗ってこい。今何時だと思ってるんだ、脳が溶けるぞ。」
シイは呆れたようにベッドに腰を下ろした。
時計は12時43分を指していた。
昨日の夜。
葬儀場を後にした私達に、シイは当たり前のようにくっついて来た。
「なんでついて来るの?自分の家は?」
「そんなのない。」
「じゃあどうするの?」
結局、駐車場まで一緒にきたシイは当たり前のように私と一緒に車に乗り込んだ。