バケバケ

3.妹じゃないもん!





3.妹じゃないもん!





おじいちゃんが亡くなってからもうすぐ3ヶ月。


外もだんだん涼しくなって来た。


今日はお母さんとシイと私の3人でおじいちゃん家にやって来た。


古い木造の家の呼び鈴を鳴らすと、おばあちゃんが顔を出した。


「よく来たね、二人とも。」


当然だけどおばあちゃんにシイの姿は見えてない。


「お久しぶりです。」


お母さんが頭を下げる。


「こんにちは!」


「二人ともどうぞ、あがって。」


「お邪魔します。」






私たちは居間に通された。


「ちょっと待ってて、今お菓子持ってくるから。」


おばあちゃんはいそいそと居間を出ていった。


待っている間、シイはずっとキョロキョロしていた。


「…シイ、何してるの?」


「なんか懐かしいなと思って。」


そっか。


シイはおじいちゃんの心から生まれたバケバケだからここが実家でもあるのか。


でもただ懐かしんでいる割には怪訝そうな顔をしている。




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