バケバケ







―数日後・坂本家―







「ホントによく食べるね。」


あの後、灰音とエレジーは家に帰り、千秋と燕さんは仕事があるからと言って別れた。


ステ神はやることがあるらしく、竹やぶの奥に消えた。


私とシイと母はおばあちゃん家に帰った。


幸いまだ夜は明けておらず、おばあちゃんは眠っていたため大騒ぎにならずに済んだ。


そして、昼に家に帰ってきた。


今、シイは私の目の前で焼きうどんを食べている。


ちなみに二杯目だ。


「腹減ってたからな。」


「これからシイどうするの?」


「うーん…いつまでもここに居候ってわけにはいかないしな。」


シイは食べ終わった皿を片付け始めた。


「そうだな…せっかく人間になったんだし、バイトしようかな。」


「バイト?」


元バケバケだった人に人間社会の仕事が出来るんだろうか…


「そんでお金貯めて…ここを出てくよ。」


「え…」





< 454 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop