とりとめないもの

彼女は言った

協力するよ!


ありがとう
そう答えた。


純粋にあなたと一緒にいたかった。
時間を共有したかった。

私からかけてばかりの電話も彼から来るようになった。
話しなんかなくても何を話しても沈黙さえも嬉しかった。

学校ではお互い知らないフリ

同じ教室、それだけでちょっと満たされた。


あの子は友達だった。
一ヶ月も経てば親友になった。

彼女は言った
協力するよ!


彼の電話が通話中で繋がらない。

彼女とマック
私の知らない彼の話。
繋がる彼女への不信感。

彼も彼女も通話中。

トゲが刺さった気がした。


増えていったトゲ
減っていった発着履歴

増えていった 憎しみ
減っていった 信用


彼女は言った
協力しなくていいの?


私は言った
さようなら
< 7 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop