白虎連合Ⅳ
急いでいたのか、龍はジャージのまま。
頬に付いた血を見て、目を見開いて。
ザクザクと土を踏み、校門を目指す。
龍と擦れ違った時だった。
「ちょ…!!!待って下さい!!!」
腕を掴まれ、足を止められる。
それでも私の視線は校門で。
「なに?」
「いや、なにじゃなくて…!!!」
「てか龍」
「はい?」
「華風さんって呼ばへんのや?」
「っ、」
淡々と話す私を龍は驚いた顔で見る。
表情は、ない。
心は泣いている。
涙は、消えた。
「腕、離して」
冷たい声は、グラウンドには響かない。
.