白虎連合Ⅳ





「着きましたよーっ、…ってなんで顔赤いんすか?」


「いやいや、気のせいちゃう」


「まさか風邪?」







バイクを止め、先に下りた私の顔を覗き込む。

私は私で顔を見られたくなくて、顔を必死に逸らした。





けどそんな私を見逃すはずもなく。








「ほらほら、ちゃんと顔見せて下さい」


「ちちち近、」


「んー、熱はないみたいですけど」







瞬間、私の額と龍の額がくっつく。

余りにも予想してなかったから私は目を見開いたままで。








「……っ、」








通り過ぎる生徒が私達を見る。

白虎隊員はそそくさと校舎に入っていって。





心臓が高鳴る。

顔が更に赤くなって。






龍って、こんなに顔整ってたっけ。

こんなに睫毛長かったっけ。





あかん。

あかん。










「…―いだっ!!!」









あかん!!!









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