fox bar ~帝~


「俺はただ単にコイツに決めた訳じゃない…兄弟であるお前、の女!それになかなか美人じゃ無いか。この女が猫になれば、お前の命は助けてやろう。」





(恵の命が助かる…)

「はっ…?笑わせろ、いつ僕が柚那〈ユウナ〉の命を取ってまで助かりたいなんて言っ「良い条件じゃない!私、猫…あんたの嫁になろうじゃないの、……出納として、我が身を捧げます。狐様どうか私〈ワタクシ〉を化妖〈カヨウ〉にして下さい。」

(私の口からスラスラと言葉がでてくる…私何を言ってるの!?)



「パチンっ!!」

狐が指を鳴らすと、狐が足蹴にしていた、恵介が消えた。文字通り…消えた。


「あっ、恵介をどこに!!助けると言ったじゃない!!」





「お嬢さん…心配ないよ。僕が兄を殺すわけ無いだろ?そんな事したら、王になれなくなる」

また…ふっと、笑って彼は私に近づいてくる。
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