恋愛模様


俺は桃ちゃんのページをめくってる手を掴んだ


桃ちゃんはびっくりした顔をして俺を見上げる




俺だから分かる……




こいつ……素はいい




地味な格好してるから普通は気付かないけど


髪は黒髪のツヤ髪、目鼻立ちは整ってて、唇はピンク色、体型も悪くない




絶対に可愛くなる




素材はいいのに……何で地味な格好をしているのか俺には理解出来なかった


『何でそんな格好をしているの?』


『私には……オシャレは似合わないですから……』


俺の質問に苦笑いを浮かべて言う桃ちゃん……


何でだ?


絶対可愛いのに……


俺はこの後心にモヤモヤが残ったまま桃ちゃんと話を続けた


どうやら桃ちゃんは寮に入ってるらしい……


「帰る」と言う桃ちゃんを寮まで送り届けると辺りはすっかり暗くなり、夜が訪れていた




『……決めた』




俺は小さな声で独り言の様に呟いた


今度のターゲットはあの女……桃ちゃんに決めた








――――絶対に俺が可愛くしてやる









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