食べちゃいたい。
「おにいちゃん...どおしてっ?」

なんで....お兄ちゃんが...。

「あー。出張が早く終わったから帰って来たんだ。唯が心配だしな」

「....っもう、怖かったんだから!」

そう言って抱き着いた。
お兄ちゃんの匂いが鼻孔に広がってなんだか安心する。

「はは。ゴメン、ゴメン」

「でもなんであんに暗い部屋に...」

「ああ、帰ってきたらちょうど唯が風呂場から出てきたから驚かしてやろうかと思って」

にやりといたずらっこみたいに笑うお兄ちゃんに少しむっとする。
まったくあたしは心臓が止まるくらいびっくりしたっていうのに。

「でも付けてたテレビと電気まで消すなんて、酷いわ」

「え?何言ってんだ。帰って来た時からリビングの電気とテレビ消えてたぞ?」

「.....え?」

嘘、じゃあ......





誰 が 消 し た の ??



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