食べちゃいたい。
あたしと羽賀君はドアを壊されないよう押さえながら画面を覗く。

記録と書かれたメニューは半年前から日記が書かれており、あたしは一番最初の日記のページをゆっくり開いた。

―――――――――――
〇月〇日

今日から日記を付けていこうと思う。


ずっと前から考えていた妹が欲しいと。
でもそれはいけないことだと俺は無理矢理愛しい気持ちを堪えていた。
でも堪えなくていいんだと気づいたんだ。


そのきっかけは妹に届き始めた奇妙な手紙だ。
愛してるだとほざくその手紙に嫉妬という炎が燃え上がる。
このまま妹を誰にも取られるわけにはいけない。
俺はその手紙を見てそう気づいた。
俺は誰よりも妹を愛してる。
妹を誰よりも愛してるのは俺ナンダ。

だから、誰にも取られないように食べるンだ。


―――――――――――


「っっあたしに手紙が届き始めたのとおんなじ.だ..っ」

お兄ちゃんはあたしをーー
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