ヘタカレ王子様。
私とメール。



今日の夕飯はカレー。




玄関の扉を開けた私は、そう予測する。





「ただいまぁー!」


「おかえりー」



のんびりとした母の声が返ってきて、

私は真っ直ぐリビングに向かう。


やっぱりカレー!

色からして、甘口だ!



「甘口でしょ?ねっ」

「当たりー。

今日はテストの成績が返ってくるからねー」



ああ。そうだった。


別にテストは嫌いではない。

静かに自分の席で寛げるからだ。


成績も良い方だし、

心配することもない。


それを見通してか、両親は私に勉強を押し付けることをしなかった。



返ってそれが、良い影響になったのだ。






「ぇっとねぇークラス順位が2位で、学年順位が3位だったー…気がする」



へぇ、という母の成る程な声。

ひとつ置いて、

母は気づいた。





「制服のまま!猫の毛がついたらどうするの」



「もしかして、

ナナ、ソファに座ったの?」


噂をすれば影が差す。



ナナが、のんびりした動作でソファに居座った。


うちで飼ってる一匹の、

モサモサした愛らしい猫。

種類はよくわからないが、とりあえず灰色と白を入り混ぜた模様の猫である。



「のっちゃった☆」




母がにぱ、と笑った。



*****************



夕飯と風呂を終わらせ、

自室の部屋でケータイを開いてみた。




【Eメール 一件】




戸唖か優衣かと思いきや、

名前はなかった…




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