ウラコイ+α
いい気持ちはしなかった。
神田君が、私じゃなく
さやさんを優先した
怒ることはない。
私は、
神田君の彼女ではない
槌谷くんが…好きなのだから。
怒る理由は一つもない。
「…神田君行きなよ。待たせちゃ駄目だよ、」
「あぁ…」
演技下手な割に
こういう時は、よく笑える
神田君はドアを開けようとノブに手をかける
私は笑顔で見送る
神田君は一瞬私を見た後
ポツリと言った
「妬いてるの?…」
「…そ…んな訳、ないわよ…。」