神風

「よし、おめでとう!」


ぐりぐりとライが頭を撫でる。


「何言ってんの?まだまだ走るつもりなんだけど。」


「はいはい。大口たたけるようになったね。」


この決勝は明日。


その前にもう1レースある。


200だって400だってある。


彰のところに、部員のところには戻れない。


時間的に。


けっきょく戻ったのは自分のレースが全て終わってからだった。
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