神風
「今回も賭けようか?」
「俺が次に行ったら、2人でお出かけしようか。もし行けなかったら…」
「いけないことなんてないんでしょ?やる前からそんなん言ってちゃ話になんないし。あたしが考えとくから。」
実は知ってる。
彼のタイムじゃ次にいけないことぐらい。
彼も知ってるはずだ。
1秒も足りないのだ。
その壁は吹奏楽なら小さいけど陸上では大きい。
越えることが難しい壁。
あたしが知ったかしてもしょうがないけど。