かけがえのないもの
「体に気をつけて、いつまでも仲良くしてね。お父さん、お母さん…私、ここからずっと、見守ってるからね。」

瑠奈の目に、急いだ様子で家に到着した隼人の姿が映った。

「お兄ちゃん…!」

瑠奈の頬が自然と緩み、紅潮する。

改めて、自分はお兄ちゃんが大好きなんだな、と思う。

隼人が瑠奈の部屋に入る。

「おかえりなさい、お兄ちゃん。…待ってたよ。」

瑠奈はそうつぶやいて、微笑んだ。
< 136 / 151 >

この作品をシェア

pagetop