かけがえのないもの
卵、ケチャップ、玉ねぎはあるが…肉がない。

「…肉なしになるけど大丈夫?」

「全然OKだよ。お兄ちゃんが作ってくれたら何でも美味しいもん!」

瑠奈がにこやかに答える。隼人は何だかくすぐったかった。

「じゃあ、心込めて作るから。少し待ってて。」

「はーい。」

瑠奈に微笑みかけると、隼人は手際よく料理を始めた。

瑠奈はそんな隼人の背中を、目を輝かせながら見つめていた。
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