†声優アイドルの男子高校生†【美奈子編】

「バカね。どうして、翔くんが泣きそうなのよ?」



彼女は、ゆっくり離れて

私を見上げて、言った。



「・・・・・・っ」



言葉がつまった。



「大丈夫、困らせるつもりはないわ。ただ彼女が羨ましい・・・・・・すごく、好かれてるもの。
 本を探しながら、彼女の話をしてくれたでしょ? きいてるうちに、だめだなって思ってた・・・・・・」


彼女は、一呼吸つきながら続ける。



「美奈子ちゃん、一度話したけどかわいい人よね?」



え・・・・・・?



わたしのこと、知ってるの?



少し、驚いた顔をしながら彼女を見ていた。




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