最初で最後のキス〜短編

彼の正体






教室に戻ったのはいいものの、まだ朝早いため誰もいない。




ただ一人、私の前にいる人を除いて。



「これはひでぇ…。消すか」


相川君は忙しそうに机とにらめっこしている。




「くっせー!ゴミはゴミ箱に捨てろっつーの」


鼻をつまみ、嫌そうに親指と人差し指の先でゴミの端を掴む。




「なんか、相川君に言われても説得力ないよね」


私は相川君を上から下へ視線を動かしながら言う。



制服のボタンとめてないし。

ピアスつけてるし、髪染めてるし。




「何でだよ!!外見で判断するなよな。おれ真面目だから」


相川君は反論する。







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