世界を敵にまわしても
第3章:永遠に響くメロディー

待てない奇跡

――
――――…


文化祭が終わり10月に入った頃には、「朝霧先生が辞めた」と全校生徒が知っていた。


――ドンッ!


「あ、ごめーん」

「……ぷっ。わざとらし過ぎだって~」

「……」


謝ってるのか笑ってるのか、後ろからあたしの肩に思い切りぶつかってきたのは派手めな先輩だった。


校門を通り過ぎて昇降口へたどり着くまでに、どれだけの影口を言われただろう。


「あ、来たよ」


ローファーを脱ぐと、そんな声が聞こえて顔を上げた。


サッと下駄箱の影に隠れたのが見えたけど、またぶつかられるのかな。それともジュースをかけられるとか。


……それはないか。


上靴に履き替えて歩みを進めると、隠れていた影に脚をひっかけられた。


とっさに避けようとしたけれど出来なくて、あたしは廊下に転んでしまう。


……ぶつかられた方がマシだ。


そんなことを思いながら見上げると、あの子たちだった。


夏休み前に音楽室に来た2人の女の子と、きっと文化祭準備期間の時に噂を立てることに協力したプラス3人の女の子。


あたしを見下ろす瞳が憎悪を含んでいる。


「何であんたが学校に来てんの?」

「朝霧先生がやめたの、あんたのせいじゃん!」

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