偽り
二章
(まぁ~こうなるな。)
と影に隠れていた仁が頷きながら思う。
作戦はすべて失敗して仁たちは担任が教室に入る前に戻る。
担任が入ると同時にため息が零れボソッと
「……男子なんか死ねばいいのに。」
いつ復活したのか分からない東間が
「先生聞こえてますから!!」
(つうか、よく復活したな。やはりイジラレキャラだな。)
担任は軽く舌打ちして
「出席はめんどいからとらね~。男子は欠席で。で、俺の新しい嫁候補紹介っすから~。」

東間が
「もうどこに突っ込めばいいのか…」
と、いじけていた。
教室のドアをあけて入って来たのは、美しい金色の長髪をした、絶世の美女と名付けていいほど顔立ちをしていた。
その女子が
「初めまして。新羅狐子(シンラ キュウコ)です。好きな食べ物は油揚げです。ちなみに、この髪は生まれつきで、純粋な日本育ちです。よろしくお願いします。」
と饒舌にしゃべる。
いきなり二人の男が新羅の前に行った。その男は仁と東間だった。二人同時に
「「付き合って下さい!!」」
ソッコー告った。後ろの席で香代が頭を 抱えてため息を零していた。
(あのバカ!!)
仁が
「おい、邪魔だ!!」
東間が
「親友に向かってなんだそれ!!」
仁が
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