偽り
三章
まっすぐ突っ込んでくる香代に普通の人では見えない霊気の糸を香代の頭に打ち込み、香代を強制的に気絶させる。
(本当にこの子は全く教えてないみたいだな。こんな攻撃もかわせないなんって。)
仁が隠れていた所から姿を現して
「何をするの~??」

「黙れ!!コイツは寝た。」
と霊気で繋いだ香代を見せる。
真面目に仁が
「分かった。なら、」
仁が狼のように爪を立て、
「一応、コイツを守るように言われたからな。邪魔するなよ。」
新羅の瞳が金色になり巨大な霊気を表し、九本の尾が姿を表す。
「ほぉ~、まだ覚醒もしていないのに我を止めるか??安心せよ。この中身に用があるだけだ。」

「まさか??」
新羅は香代と繋いである霊気を通して香代に霊力を流す。
〈パリーン!!〉
辺りに乾いた音が響く。
「ヤバい封印が」
冷たい目を香代に向けて
「いつまでもこのままじゃいけんじゃろ。」

香代の母親に力が戻ったの感じ、
「時は動き始めましたか。」

母親は振り返って、
「式神!!親族を集め、狐会を開きます!!」
式神を飛ばす。


屋上では、香代から禍々しい程の気が流れ始めていた。もはやそこには悪の根元だった。仁が
「テメ~何してくれるだ!!封印が」

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