モテ男と地味子の初恋物語
それなのに、未だに人気は衰える事がない。明日香も、そんな桂木君に憧れる女の子の一人だった。

「アンタに聞いたあたしがバカだったわ…。それにしても今回は早かったなあ。3年の柏尾さんと付き合い出して、まだ一週間かそこらよ」

「ふ〜ん、確かに早いね」

本当は全く興味ない話だけど、明日香に悪いから適当に相槌を打ち、目は教科書の英文を追っていた。

「告ってみようかな…」

「え?」

私は明日香の呟きを聞き、思わず顔を上げた。

「思い切って、桂木君に告ろうかなあ。紬はどう思う?」

「そんなの、ダメだよ!」
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