モテ男と地味子の初恋物語
「あ、ちゃんと保存出来てる…」

「待ち受けにしたらどうだ?」

「したい、したい。どうやるんだっけ?」

「メニューを表示して『壁紙登録』だよ」

「ふ〜ん、えっと……出来た!」

紬は嬉しそうに携帯を眺めていた。それを見てたら、自然と俺の頬も緩むのが分かった。

「なあ」

「ん?」

「パーシーに会いたくないか?」

「会いたい…」

「じゃあ、家に来いよ」

「いいの?」

「もちろん」

「今日?」

「紬に用事がなければ…」

「遅くならなければ大丈夫」

「じゃ、決まりな。一緒に帰ろう?」

「うん」


なぜか、俺はすっきりした気持ちになり、缶コーヒーをゴクゴクと飲み干した。

紬は携帯を見ながら、「今日、会いに行くからね」と言っていた。
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