モテ男と地味子の初恋物語
「だ、大丈夫だよ。話をしただけだから…」

「話って、どんな? って言うか、アンタいつの間に桂木君と知り合ったわけ?」

パーシーの事は人に言いたくなかったんだけど、それを言わないと説明出来ないな…

「先週、二人で子猫を拾ったのね。二人でって言っても、偶然通り掛かっただけなんだけど。で、その子猫を桂木君の家で飼う事になって、その後は元気でやってるよ、みたいな話をしてたの」

「ふ〜ん、授業をサボって?」

「あ、それは桂木君はちょうどサボりたかったみたいで、それに付き合わされた、って感じかなあ」

「なるほど…、紬も災難だったね? 大嫌いな男に、無理矢理付き合わされたわけだ…」

集まった女子達から、「えー?」とか「うそでしょ?」とか言う言葉が聞こえた。
< 80 / 268 >

この作品をシェア

pagetop