レモンドロップス。
「と、戸田君よく分かるね。あたしも今言われてはっきり気づいたよ・・・」
「・・・まー、俺もバンドやってるし音楽好きだから、そういうのに敏感になってるのかもしれないな」
「そうなんだ・・・、あたしはトランペットが好きなのかどうか、よくわかんなくなってきちゃった。もともと友達から誘われたから入っただけだし、演奏会のためにとりあえずがんばってる感じがするよ。」
思わず本音をつぶやくと、
「んー、それ」
戸田君はそう言うとあたしの持ってる楽譜を指差して
「それじゃなくて、なんか他の曲吹いてみたらいいんじゃない?なんか好きな曲とかないの」
「好きな曲?」
戸田君の思ってもいない言葉に驚いた。
好きな曲・・・、吹かなきゃいけない曲じゃなくて、吹きたい曲、あたしの好きな曲・・・。
「あ、あるかも!」