レモンドロップス。
トランペットのメロディに寄り添うように聞こえてくる、小さなギターの音。
びっくりして横を見ると、戸田君が芝生の上にあぐらをかいてギターを弾いている。
―――あたしのトランペットに合わせて。
目が合うと、戸田君は小さく微笑んだ。
ドキン―― その笑顔があたしの胸を強く打つ。
そのドキドキを必死にこらえて微笑むと、さらに大きく息を吸い込んだ。
あたしと戸田君のメロディは高く強く響きながら、風に乗って川の向こう側まで届いた。
ずっとずっと、この時間が続けばいいのに―――
吹きながら思わずあたしはそう思った。