レモンドロップス。

もう、思わず期待しちゃった自分、バカ。

陽斗なんていかにもモテそうだし、誘ったらいろんな子がどしどし見に来るんだろうな・・・。

そんなことを考えて勝手に落ち込むあたしにお構いなしに、



「マジで来ていいよ、駅前のライブハウスNinaってとこで8時からだから」

なんてのんきに話を進めてる。



「・・・もしかして、最近学校遅れてきたりするのもライブが近いからなの?」

ふとあたしが聞くと、


「あ、ばれた?俺ライブが近づくと落ち着かなくて。とにかく練習したくてしたくてたまんないんだよ」


「そんなにギター好きなんだ?」

「めちゃめちゃ好きだよ。一応ギターとボーカル担当だし、ギター弾いて歌えたら、何にもいらないって感じ」



夕日に顔を照らされた陽斗の顔も、赤くて熱い。


好きだよ、 そんな風にはっきり言える陽斗の顔が、あたしには太陽と同じくらいまぶしく見えた。



「あたし行くよ。陽斗の歌とギター、聴いてみたい」

あたしが思わずそういうと、

「おっ、マジで?」



なんだか陽斗も嬉しそう。

たとえ、たくさんいるお客さんの一人でも、行って喜んでもらえたら嬉しいな。

素直にあたしはそう思えた。


聴いてみたいんだ、君の歌。





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