王子様との1ヶ月





12月の下旬



雪が降るのもあたりまえのことで


もうこたつがないと生活が出来ないくらい寒くなった



少しの間、雪を眺めていたら久遠が口を開いた



「ねぇ、クリスマス予定ないよね」


(「ないよね」って決めつけんなっーの)



「ないけど」



「やっぱり」と言わんばかりに鼻で笑ったのは流してやった



「一緒に過ごさない?」



(わかっている)
「断る権利はないんだろ?」



「ふふ、岩瀬くんもわかってきたね」



笑いながら計画をたてる顔は、どこかキラキラしていた



ドキッ



心臓がギュッとしめつけられる



この感情…








(そんなはずはない!
男だ男!いくら綺麗な顔したって、付いてるもんは付いてんだ)




思い切り首を振った俺を不思議そうに久遠が見てきた



気持ちを紛らわすために、男2人のクリスマス計画を考えてた









< 17 / 26 >

この作品をシェア

pagetop