ワーホリ!メタルドラマーが国際結婚?
これをきっかけに中毒になってしまった俺は
暇さえあればフェリーに乗り込んでいた。

トラベルパスで乗り放題ということもあるが、
ボンダイビーチからサーキュラーキーまで
バスで一本で来れる事も大きな要因だった。

一週間が過ぎると行動パターンはルーティン
になり始めた。

まず朝起きてボンダイビーチを散歩。

腹が減ってきたら、いつものタコと
チップスを喰らい、歯を磨いてバスに乗り、
ボンダイジャンクション駅へ行く。

駅から中心街のタウンホール駅か
ノースシドニー方面へ行き、
ぶらつきながら買い物をする。

午後2時頃チャイナタウンへ
行き遅いランチをとる。

夕方サーキュラーキーからフェリーに
乗り、ダーリングハーバーまで行く。

これが行動パターンになっていた。

時には近くのパディントンのカフェなど
にも行ったが、だいたい同じだった。

残りの日数も少なくなってきたので、
今日は志向を変えて遠出はせず、
ボンダイジャンクションを
散策する事にした。

ところが思った以上に
良いところだと気付く。

普通、ビーチがあるところはあまり
店がなく、どちらかといえば不便な場所
というのが相場だったが、この
ボンダイジャンクション駅周辺はビーチが
近いにもかかわらず店も多く便利だ。

日本食屋だけでもざっと10件近くあった。

それもレストランの様に高い店はなく
$5~$7でお釣りがくる店が大半だった。

ミートパイにウンザリしていた
俺にはありがたかった。

そして「ベーシック」という日本人のため
の生活情報センターみたいな所があった。

入ってみると語学学校紹介などをしており、
ワーホリたちが相談していた。

その先には日本の本がたくさんあり、
図書館みたいなスペースもあり、
夢中に読み漁っている者もいた。

どうやらメンバーに入らないと
本は読めないらしい。

その近くには日本人アーティスト
のCDもあった。

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