恋の相手はメイド君!?
「いただきます…」


何か釈に落ちないけど、お腹がすいては頭が働かない。


「…美味しい」


「それは、俺が作った料理やもん。
美味いに決まっとる!」


何か、偉そうなんだよね。

「ところで、聞いていい?」


「なんや?」


「さっきのは、なんなん?ご主人様とか、意味わからんのやけど」



うやむやになっていた事を、早くスッキリさせたかった。


彼は、ニコリと微笑む。



「欄さん、先月なんか懸賞に応募したやろ?」


は?懸賞?


なに、突然。


「そんなん、どうでもええし…」


懸賞なんかより、あんたのことが知りたいのがわからないのか。


ちょっと睨んでやったけど、彼は一切表情をくずさない。


「思い出してみぃ?」


「だからっ!」


「寂しいクリスマスを過ごす予定のあなた」


「………は?」



決められたような文章を口にする。


「思いださんか?」


「思いだす…て」


寂しいクリスマスを過ごす予定のあなた……。


あたしは、ない頭をフル回転させた。


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