どうして、そんなに
第三章

哲の記憶





「あ、衣里ちゃん。ちゃんと来てくれたんだね」



次の日の午前中。



病院に行くと、哲のお姉さんがいた。



「はい。約束したので…」



「そっか」



お姉さんは呟くと哲を見た。



まだ目は覚めてないみたいだった。



凄くどきどきする。



哲はちゃんと覚えててくれるのかな?



「衣里ちゃん、あたし飲み物買ってくるから、ここに居てくれる?」



「はい」



コクンと頷くと、お姉さんは笑って、部屋を出て行った。



ベッドの近くの椅子に座り、そっと哲の手を握る。



早く哲と話したいよ。



ぎゅっと握ってる手に力を込める。



すると、哲の目がゆっくりと開いた。



< 91 / 95 >

この作品をシェア

pagetop