永遠の、愛 ~涙~
「ああぁぁぁっっ!!!待ってぇーーーーっ」


今さらだが、一応原稿用紙に呼び掛けて見る。


当然、原稿用紙が呼び掛けに応えるはずもなく…




「どうしよう、今日の始業式であの原稿ひつようなのにぃーーーっ!!!やばいよぉ、まってーーーっ!」



叫びながら今登ってきた坂をまわれ右して疾走する女子高生。


プリーツスカートがひっくり返ろうが気にしない。


いや、気にしてなんかいられない。



それを二度見…いや、三度見する通行人。


誰一人少女を助けようと思う輩はいないようだ。


…まあ、とんでもない形相で疾走するあやしさMaxな彼女に関わろうなんて…


そんな危険なことはしないように、小学校でも教えられることだろう。







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