いとこ彼氏
『っく…ぅ…』
亮ちゃんのバカ…
手の甲で流れる涙を拭う。
聞いちゃったんだ…
亮ちゃんと健くんの会話。
『は?別に。普通のいとこ。なんとも思ってねぇし。』
そうだよね…
私は別に…特別じゃないもんね…
テレビ見て一緒に笑った顔も、朝起こしたときみたセクシーな亮ちゃんも私のために向けられた顔じゃないんだ…
『っっぅ…はぁっ…ふぇ…』
知ってた…
知ってた知ってた知ってた…
知ってたはずなのに…
なんでこんなに涙が止まらないの…?